Go with the flow

日本のみなさん、明けましておめでとうございます!
アメリカはまだ31日の昼で、新年まであと半日と言うところです。またまたご無沙汰しておりましたが、私はというとやっと数日前に引っ越しを済ませ、かなり居心地の良い新居(?)で年末を過ごしております。考えて見ると、今年は日本から5月に戻ってきてから何と!引っ越しを4回もした事が判明しました。

日本に帰国した際は母の病状如何でどのくらい日本にいるか分からないと思い、荷物は全て(といってもそんなにないのですが)貸し倉庫に入れて、車は友人に預けて行ったのですが、戻ってきたら住むところがない!でも日本にいる間にオンラインでルームメイトを探すのもリスクが高い、ということで、戻ってきて1か月程はAirbnbに住んでいたのでした。(1か月もあれば住まいは探せると思ったので)

幸いAirbnbはいつも使っていたので私の過去履歴(危ないゲストではない、と証明できる評価など)もあり、また住むところの評価も見れるので、すぐ借りれます。それこそ貸しアパートだったらまず最初にバックグラウンド審査があり、敷金、礼金(こっちではFirst and last month rent, つまり最初に2か月分払い、出るとなったらその1か月分が最後の月の家賃にあてられる)などが必要、そして1年、もしくは2年など契約しなくてはいけないので、Airbnbはこういう時便利ですね。

そしてそこに住みながら友人にシェアハウス情報を聞いて回り、夏に短期で借りれる所があったのでそこに移ったのが2回目。そこの夏の契約が切れる頃、たまたま知り合いの娘さんが家を出るのでルームメイトを探していると言う友人がおり、そこに移ったのが3回目。そして今回のミュージシャンの家に移る事になったのが4回目、という訳です。こう書くと、いい年をして定住しないでシェアハウスなんて!と思う方もいるでしょうが、サンディエゴは家賃がすごく高く、(1ベッドルームのアパートが月に平均$1,900ドル位。でもこれでもサンフランシスコやシリコンバレーの辺りと比べると安い)40代でもシングルだとシェアハウスに住んでいる人は多いのです。

さて、今回引っ越す事になった際に面白い事がありました。私が今のところに住む事になった経緯はミュージシャンの友人達に一緒に住まないか、と言われたからだと前回書きましたが、その時に「あ、この流れに乗ったら私にとって良いかも!」と思った事も書きましたね。(ミュージシャンと言ってもドラッグなどはしない、ホテルやレストランで雇われているあくまで健全な人達です)その話が出たのは、実は友人の家に10月に移ってから2か月しか経っていませんでした。

友人には長期で住む事を前提に入れてもらったのに、急に出る事になって申し訳ない…と思い、十日くらいタイミングも合わず、言えずにいました。そして、もし出る時は1か月前に言ってね(次の人を探す必要がある為)、と言われていたので、まずは次の人をオンラインで探し始めたのです。そして次に入る人の目途が付き始め、やっと友人に「1か月後に出たいと思う」、と伝えた所、意外と「早く言ってくれてよかったのに!」とあっさりとOKしてくれ、次の人も見つかったら知らせる、と言う事で落ち着いたのでした。

その数日後、次に入る人が家に見に来た時、彼女と一緒に会って、「良い人だね、この人だったら大丈夫そう」、と言い合って一件落着に思えました。が!その夜彼女から「ちょっと待った!」のテキストが入ったのです。その夜彼女と話しをしたら、なんと!彼女も実はずっとその家を出たくて、「これが良い機会なので出ようと思う」、と言うのです。彼女はとってもポジティブで良い人なのですが、反対に「出るって言ってくれたおかげで自分も出る勇気がでた!」と感謝までしてくれました。

ここからが面白い展開です。その時、12月10日時点で彼女はまだ次に住むところも決まってなかったし、もう一人のルームメイトもまだ住んでいて、おまけに今まで一軒家に住んでいた彼女には家具も沢山あり、引っ越すには問題が山積み!という状況だったのです。でも彼女は決めました。「1月には引っ越していたい!」と。その決断をして、大家さんに様子を伺いに話をしたのがその2日後。そしたら大家さんは、その次の日から海外に1か月ほど旅行をすると言うではありませんか!今この機会を逃したらいけない!と思った彼女は「1か月後に出ます!」とその場で宣言したのでした。

その時点で1月までもう3週間弱しかなかったのですが、それからもう一人のルームメイトに伝え、次に住む場所を探し、家具を売り始めました。それからが圧巻。ルームメイトも最初はショックだったようなものの、実家に帰れる事になり、友人もちょうど貸し部屋が空いているという友人の家に入れることになり、責任を感じた私も手伝って売り始めた家具もどんどん売れ、無事!年明け前にみんな家を移り、また家を空にする事が出来たのでした。それは彼女が決断して約2週間ちょっと。元々計画していたらぶっ倒れそうな無謀な計画です。でも何故かすべてがとんとん拍子に進んでうまくいったのでした。

物事が進み始めてから彼女が言ったのが、「何かに動かされているような気がする」。つまり、運命の流れ、というか、行くべき方向に行かされているような気がする、と言うのです。私も実はこのような経験があります。実は大学院に行く事を決めたのは、実際大学院に行った5年ほど前でした。それから3年程学校に見学に行ったり、オンラインで申請したり、と何度か違う学校に行こうとしたのです。でも、先に取っておかなくてはならない必修科目のクラスに入れなかったり、申請が上手く行かなかったりしてなかなか行けなかったのです。

正にその時は、「人生の扉のどこを叩いても開かない」、というような状況でした。それから何年かそういう状況を続け、諦めていたのですが、ふとした時に私の行きたい科目の大学院を見つけました。調べたら内容も私の勉強したかった事と一致している。そして卒業生の何人かと話してみると大学院の感じも良い、ということで、そこに入る事に決め、何故その学校に入りたいかのエッセーを書き、以前の上司に推薦書を書いてもらい、申請書を出したのが2014年の10月。合格通知が来たのが12月19日。それから働いていた会社に2週間後に辞めると通知をし(アメリカは通常2週間前に伝える)そして2015年の1月から既に大学院に通い始めたのでした。

考えて見ると普通の会社員生活をしていて大学院に行きたいと決めてから行き始めるまで何と2か月!「とんとん拍子」と良く言いますが、この大学院に行けた時ほど「とんとん拍子だ!」と思った事はありません。今回の友人の行動を見ていても、「とんとん拍子」。やはりこういう事ってあるんだな~、と改めて思いました。人生生きていると、やはり「流れ」ってあります。うまくいかない時はとことん上手くいかない。でも上手く行く時は本当に何でもスムーズに上手く行く。こういう事を「流れに乗る」(go with the flow) と言うんだと思います。

それではどうやって「流れに乗っている」と分かるのか?その「流れ」の見つけ方ですが、例えば自分がやりたい事があってそれに向かって進んでいる時、やる事が何故かすぐに良い結果につながったり、何か壁にぶつかっても全て不思議と解決していく、そんな時は流れに乗っている時です。なのでどんどん色々試してみるべし。日本語で良く、「チャンスには前髪しかない」と言いますが、このように上手く行く時は人から持ち掛けられたチャンスなども逃さないことです。そうすると行きたい方向にスムーズに行けます。

逆に何をしても上手く行かないと言う時。(私が以前他の大学院に行こうとした時、もしくは離婚したり父が亡くなったりなどと色々精神的にしんどい時)は、逆に足掻かず、淡々と毎日を送り、やり過ごす。これも逆に流れに逆らわないという意味で、ある意味「流れに乗る」と言う事だと思います。人生にはこういう時もあるし、また必要なので、こういう時はあまり動かず落ち着いてじっと時やチャンスが来る時を待ちます。そんな時私の好きな言葉が「待てば海路の日和あり」。いつかまた良い日が来るのを信じて待ちます。

一つ気を付けたいのが、とんとん拍子に行く、という時の自分の行く方向の定め方です。自分がポジティブな感情で、いわゆる「ワクワク」している時にとんとん拍子に物事が進む時は良い結果につながりますが、例えば、「自分が今の状況が嫌だから別の方向に行きたい」などとネガティブな状況の時にとんとん拍子に物事が進んでも、(例えば借金に苦しんでいる時にサラ金からすぐに金を借りれた、もしくは会社が嫌だ、辞めたい!と思っている時に別の会社からオファーが来た、など)その方向に進むというのはあまりお勧めしません。

あくまでもこれは私の経験や周りの話ですが、そのように嫌だった所を避けて行った先はもっと良くなかった、ということを良く聞くからです。これはLaw of attraction(引き寄せの法則)に似ていますが、ネガティブなベクトルを無理にポジティブに変えようとしても、元々のエネルギーがネガティブなので無理があるのかも。よって、そのような「ネガティブを避ける為に下した決断」、の時はあまり良い結果につながらない事が多いようです。それよりも「こっちが好きだからこっちに行く!」というように、「ポジティブな事をしたい為に下した決断」の方が、元々ベクトルがポジティブなので良い結果につながる事が多いようです。

私も大学院に行く前に勤めていた会社は本当に嫌でした。でもここで「嫌だから辞めて次を探す」ということはしたくなかった。それは単に自分が嫌な事を避けるために楽な選択をする、つまり「逃げ」たくなかったのと、そのような選択をしても周りの話からうまくいかない、と分かっていたからです。なので、どうしたかというと、その時こそ、「ここは嫌!ということは、自分は本当は何をやりたいのか?」というのを突き詰めて考えたのです。そしてやりたい事が分かった時、そちらを選ぶ方向に進んだ結果、やはり正解だった(自分が幸せになった)のです。

長くなりましたが、2019年もサポート頂きどうも有難うございました!2020年がみなさんにとって「ポジティブな流れに乗れる」、年になりますように!また2020年もよろしくお願い申し上げます。





ブログランキングに参加しています。

海外進出ランキング