Empty Las Vegas


みなさん、如何お過ごしでしょうか?日本でもようやく休業要請なるものが出たようですが、日本の皆さんはどう過ごされているのでしょうか?サンディエゴはquarantine (自宅謹慎)になって既に1ヵ月以上が過ぎました。ここまで外界と接触が出来ない状況が続くとネタも尽きてしまって更新が滞りがちなのですが(前から?!)久々にこちらの現状をブログに書いてみます。

このコロナウィルスの影響の自宅謹慎による影響でコロナ後の世界はどうなるか、こちら(米国)で聞く意見をいくつか。

• みんなが自宅勤務になり、沢山の会社が社員はリモートワーク(会社に通勤しない、いわゆるテレワーク)でも会社が成り立つと気づく。そしてまた会社をまわすのにそこまで社員が必要でなかったと気づく。よってビジネスが再開したら大量のレイオフ(首切り)が行われ、また勤務形態も変わるに違いない。

• レストランも営業開始しても人々は怖がって外食を控えるだろうし、人との濃厚接触を避ける為テーブルとテーブルの間のスペースを多く取らなくてはならない為、客の数はコロナの前みたいには増えない。よってたち行かなくなったレストランは沢山倒産するだろう。

• 自宅にずっと家族でこもらなくてはいけない為、元々上手く行っていなかった家族はもっとうまく行かなくなるだろう。今までは仕事に行ってる間は顔を会わせなくて済んだのに今は4,6時中一緒にいる為、また収入が減った事により夫婦のストレスも増えることでケンカが増え、離婚率が増えるに違いない。(実際DV、いわゆる家庭内暴力が増え、またカップルの別れが増えているというデータが出ている)

• 元々アメリカは色んな理由でセラピストにかかっている人が多いが、(セラピーはむしろ良い事という風潮があり、行きやすいと言う事もあるが、メンタルを病んでいる人はかなり多い。これは個人主義にも関連するのでは?と思うが、それはまた別の機会に)自宅謹慎になった今、セラピストにも会いに行けないと、自宅謹慎との2重ダメージでもっと精神を病む人が多くなると思われる。(オンラインでセラピーを受けている人もいるだろうが、オンラインに疎い高齢の人は?そして一人暮らしの人はなおさら自宅謹慎で社会から孤立し、精神を病むとも考えられる)

• 仕事が家から出来る人は良いが、仕事さえできない人達は、趣味や学びたい事が無い場合、アルコールやテレビ、ポルノ中毒になる可能性大。実際アルコールの売り上げ、NetFlixやHulu、そしてポルノサイトの視聴率が大幅に拡大しているそう。

• ジムや公園、ビーチにも運動に行けないとなると、楽しみは家で食べて飲む事となり、不健康になる。(実際家でパンを作ったりする人が増えたせいで小麦粉の消費量が増え、小麦粉が一時不足する事態にも!)不摂生な生活により肥満も一層多くなると思われる。

• 収入が無く、家賃が払えない人達が増え、またAirBnBのように家を貸し出す目的で家を買った人達は、客が取れない為住宅ローンが払えなくなり、家を放棄しなくてはいけなくなり、そろそろHouseing Market(住宅市場)が崩壊する。

…如何でしょうか。コロナ後の世界というよりも、もう既にこれらの傾向が始まっているというのがジワジワと怖いです。

皆さんもニュースで見たかもですが、先日はアメリカ全国で仕事が出来なかったり外に出れない人達が「働かせろ!」とデモをしてニュースになりました。家でパソコンで出来る仕事、(いわゆる高収入のホワイトカラー、企業労働者)の人達は今までとほぼ同様に稼げても、(ブルーカラー、つまり肉体労働者やサービス業、レストランやバーで働く人達)は収入が現在ほぼゼロになっています。おまけにそのような肉体労働者やサービス業の人達はホワイトカラーの人達と比べてそもそも稼ぐ額も低いので、貯金も無いとしたら、正に生きるか死ぬかの状況なのです。

よって経済格差も一層広がっていると思われ、デモをしたい気持ちも分かるのですが、そのデモの仕方がいわゆるSocial Distancing (人との距離を取る)をしてなかった事と、またマスクなどをするなど感染が広がらないように考慮してデモをしていなかった事と、そういう人たちのせいで拡大が増える可能性を考えていない、と言う理由で、「なんて自分勝手な行為なんだ!」と大顰蹙を買っていました。

先日アメリカではSocial Security Number(社会保障番号)を持っていて、収入がある程度($99,000 = 約1千70万円)無い人達(永住者も含めて)に一人あたり最大$1,200(約13万円)支払われました。これはStimulus Check といって、いわゆる経済を活性化させる(Stimulus = 刺激する)為ということでした。みんなの収入が減り、ビジネスが閉まっているとお金を使わなくなり、経済が回らなくなるので、ちょっとは使って経済を回すようにという事だと思われます。

でもカリフォルニアのように家賃の高い州では1ヵ月の家賃にもならないので、あまり助けになりません。現在1ベッドルームのアパートがサンディエゴで平均$1,800 = 約19万4千円、サンフランだと$3,600 = 約39万円もするからです。(皮肉なのは、住宅市場が崩壊したとしても、家を売り払う人が増えると、その人達はアパートに移る事になりアパートの需要が増える為、アパート家賃はもっと上がるかもしれないことです。)なのでStimulus(経済の刺激)になっているのかどうか…

そんなこんなで悪いニュースばかりのようですが、一つ良い事は、人間が環境を汚染しなくなったことでちょっとずつ自然が回復している事でしょうか。ベニスの水路でイルカが出たとか、オレゴンのビーチで鹿の大群が見られたとか、空気汚染が減っているなどは良い事かもしれません。日本はこれからが大変でしょうが、ニューヨークのようにあまりひどい事になりませんように。皆さんもお体に気を付けて、一緒にこの時期を乗り切りましょう。





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