Animal-school


しばらくご無沙汰してますが、みなさん、お元気ですか?サンディエゴは相変わらずですが、パンデミックが始まった頃、3/25から家賃が払えなくなる人が多くなる事を見越して、市が一時的に家主がテナントの立ち退きを迫る事を禁じていました(ban of eviction)。ですが、それが6月一杯で終了する、つまり家賃を払わない人に立ち退きを命じられるようになると聞いて、先週CARES Actの収入もなくなって仕事も無くなった人達はどうなるのかとハラハラしていましたが、サンディエゴでは9月一杯は立ち退き命令は出せなくなったそうです。

まだビジネスやレストランが本格的にオープンしていない為、仕事が無くて家賃が払えなくなる上に立ち退きを迫られるとどうなるのか?家族や頼れる人がいない人達は実際ホームレスになるかもしれないですし、やけになって犯罪も増えるのではないか?とも考えられます。実際市内のGun Store(銃を売っている店)の前を通ると列が出来ている事もあり、(パンデミックが始まってからアメリカでは銃が2百万丁も売れたそう)治安も心配になります。でもとりあえず立ち退き命令の禁止が伸びたようでよかったです。ふぅ。

ところであなたは自分の得意な物を伸ばすのが良いと思いますか?それとも苦手な事を克服する事が良いと思いますか?私は若い頃、結構苦手な事を克服する事に時間をかけてきた過去があります。走るのが遅いのを克服しようとして練習に時間をかけたり、全くの文系の頭なのに高校では自分をチャレンジしようと理系に進んだり。もちろんそれらの努力が何の役にも立たなかった訳ではありません。「頑張る」とか「克己」みたいな精神力を培うのに役にたった、かも?しれません。(あくまでも推測)でも今になっては「時間を無駄にしたな~、あの時間を得意な事を伸ばすのに使っていれば!」と思うのです。

その「苦手な事を克服する」事に時間をかけたエピソードを一つ。私は小さい頃から走るのが人一倍遅く、いつもビリッけつでした。幼稚園ではビリでもまだ自意識と言うものが無かったのでビリでもニコニコして走っていたそうです。(私のすぐ前のビリから二番目の子は大泣きしていたそう。)それを見た両親は、「その笑うエネルギーを少しでも走る方に回せばちょっとは早く走れるのでは?」と思っていたそう。

それが小学生1年生になった時の事。持久走大会があり、学年全員で走る事になりました。そしたら案の定私は一番ビリ。最後に校庭に入って1周するあたりで周りの大人の声援が私が通ると一段と大きくなる事に気付いて、初めて羞恥心というものを覚えたのです。「ビリなんだから注目しないで欲しい!」という私の願いはかなわず、大きな声援に見送られたこの時から、「もっと走るのを早くなってビリを抜け出してやる!」と思ったに違いありません。その次の年から冬になると走りの練習を始めたのでした。

今考えると元々X脚だったし、膝を曲げるといつも音がしたし、平泳ぎで水を蹴っても足が並行でない感覚があったので、元々骨盤がずれていたのかもしれません。でも私は良く言われる「頑張れば出来る!」をモットーに走る練習をし続けたのでした。そして2年目はビリから2番目、3年目はビリから5番目、とちょっとずつ早くはなりました。が、もちろん、6年生で1番になる、というような奇跡は起こりませんでした。そしてようやく気付いたのです。人には得て不得手というものがある、と。いくら運動が苦手な私が頑張っても1位にはなれない。それよりも好きな事、得意な事を伸ばした方が効率的だし楽しい、と。

苦手なものを克服する事。それは「忍耐」や「鍛錬」などを美化する日本では尊い事のように思えます。が!それは良くないどころか得意なものを伸ばす事にも悪影響がある、と言う事を敢えて言いたいです。それは以前の記事でもご紹介した「動物の学校」という寓話にも書かれています。念のためもう一度ご紹介。

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「動物の学校」

ある時、動物たちは子供達の為に学校を作って、将来の為に備えようと考えました。クラスの種類は、「走り」、「木登り」、「飛行」、「水泳」の4つ。そして、学校がカリキュラム(教育課程)を運営するのを容易にするため、子供たちは全員すべてのクラスを取る事を必須としました。

アヒルは泳ぐのは得意で飛ぶことも出来ましたが、走るのはあまりうまくなく、もっと早く走れるようになる為に放課後残って練習をしなくてはいけませんでした。そのうちアヒルの水かきは摩滅してしまい、得意だった水泳の成績も落ちてしまいました。でも、全体の平均の点数は合格点だった為、本人以外は誰も気にしませんでした。

うさぎは走るクラスではクラスのトップだったのですが、水泳の補習を沢山受けなくてはならず、その結果ノイローゼになってしまいました。
リスは木登りは得意だったのですが、飛行のクラスで木からではなく地面から飛ぶように言われて苛立ち、過剰に足を伸ばしたことで足がつってしまい木登りではC(5段階の真ん中)、走りではD(5段階の下から二番目、落第点の上)になってしまいました。

ワシは元々問題児でした。木登りのクラスではみんなより先に木のてっぺんにたどり着けたのですが、自己流で(飛んで)やったため、やり方が認められず、厳しく罰せられました。
1年の最後に、泳ぎがすごく上手く、走るのも木登りも出来、飛ぶ事もちょっとはできるという変なうなぎが最高平均点を取り、卒業生代表となりました。

プレーリードッグは学校の運営委員会が「穴掘り」をカリキュラムに加えてくれない為、学校には行かず抗議しました。そして彼らは子供達をアナグマの見習いにしてもらう事にし、グラウンドホッグとジリスと共に私立の学校を作り、成功をおさめました。

(https://madalen.files.wordpress.com/2009/09/14037268-the-animal-school.pdf)
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日本だけでなくどこでも学校では得意も不得意もある程度できるようになる、という教育をしています。基礎力をつけるという意味では確かに初めは万遍なく色んな教科を学んだ方が良いとは思います。(つまり、将来的に困らない程度の全ての強化の基礎は必要)ですが、基礎を学んだ後も全て万遍なくできるようになるという教育には疑問を感じます。なぜかと言うと、この寓話のように、弱みにフォーカスし、それを克服する事に時間を使う事で、強みさえも失いかねないからです。

実はあの「マネジメントの父」、ピーター・ドラッカーも「強み(好きな事、得意な事)を生かす働き方」を奨励しています。なぜ強みを生かすと良いのか。それは好きな事をすると苦労を苦労とも思わないからです。よって好きな事をいくらしても疲れない。これは長年働く人にとってとても大事なことです。ではだからと言って新しい仕事について自分に合ってないからと言ってすぐに辞めてもいいのか?自分の得意な事はどうやって見つけるのか?これについてはまた次回掘り下げて書いてみたいと思います。






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