No

みなさん、如何お過ごしですか?サンディエゴは6月になってだんだん夏の暑さになってきました(20-30℃)。蒸し暑いのとは無縁で過ごしやすいですが、日差しが強く乾燥しているのでお肌には悪いのが難点です。(涙)

さて、今回のトピックは昔一時期良く言われていた、「Noと言えない日本人」のお話。私はアメリカ生活は今年で計20年以上になりますが、実は未だにNOというのが苦手です。そして、NOとはっきり言えない事に長い事コンプレックス(?)を抱いていたのですが、最近これは育った文化のせいなのでしょうがないのではないかと思い(ひらきなおり?)始めました。というのは、メキシコ人と働いたり、一緒に住んでみると、メキシコ人もかなりNoと言えず、対立を避ける傾向にある事がわかるからです。

考えてみると日本もメキシコも集団主義。集団主義の人々は往々にして個人の意見を言う事よりも相手との調和を守る事を優先します。その為、自分が嫌だと思ったとしても、その自分の“No”が相手を嫌な気分にさせると思うと相手に悪いと思って”No”を言えなくなるのではないでしょうか? 逆に個人主義のアメリカ人などはあくまでも自分は自分の意見を言う「権利」があると思っているので、まず自分の意見を言う事が先で人の感情へのケアは2の次になる(いや、全員ではないですよ)。どうでしょう?

では、本当はNOと言いたい、もしくは嫌だと言いたい時、でも相手を嫌な気分にさせたくない時、私達日本人はどうするか。(軽く?)ウソをつくのです。(笑) これを読んで「私はウソなんかついたことはありません!」と憤慨しているそこのあなた。ウソなんかついたことが無いと言っている時点であなたのウソつき度は重症です。あなたも一度や二度ほど人の誘いを断るのに何も予定が無いのに「忙しいのでまた今度!」と言ったことがあるでしょう?少なくとも私はあります。(爆)そこで日本人のNoと言う代わりのウソのバリエーションを考えて見ました。(暇人!)

<日本人がNOと言う代わりにつくウソのバリエーション>

A) 予定のせいにして断る:
例)「その日は忙しいのでごめんね~、また誘って!」

B) 自分の周りの人のせいにして断る:
例)「私が出かけるとうちの夫がうるさいのよ~。ごめんね!」

C)他人のせいにして断る:
例)「そういう事をすると誰に何を言われるかわからないから行かない方がいいかも」(これは自分だけでなく相手もしないようにと誘導するちょっと高級テクですね)

D) 相手を思いやった良い人のふりをして断る
例)「あなたも忙しいだろうし悪いから、今回は辞退させて頂くわ」(これなどは自分はいかにもあなたを思いやっていますよ、というスタンスを取りながら自分のしたくない事を避ける、かなりちょっと手の込んだ高級テクですね)

どうですか?いくつか使った事があるでしょう?

ポイントは、これらのように人や外部のせいにして、あくまでも自分が嫌と言う事をほのめかさないということですね。(そこまでしても自分が嫌と言うのを言わない私達日本人。あっぱれ!笑)でも実は、相手も日本人の場合そこは空気を読んで、「あ~、実は行きたくないんだな」、などと察する事ができるのも高コンテクストの日本人。よってお互いに察してお互いの面子を保ちながら会話が出来るというのは、結構すごいですね。これがいわゆる本音と建前の文化?(これを物事をはっきり言う西洋人などは「2面性がある」、などと言って嫌います)

でもなぜここまでしてNOや「嫌」と言えないのかを考えて見たのですが、もしかしたら自己観に関係しているかもです。集団主義に多い相互協調的自己観を持った私達は、自分の意見も自分の一部と捉える為、意見を否定されると傷つく、という一面を持っています。(逆に相互独立的自己観を持った個人主義のアメリカ人などは、自分と自分の意見とは切り離して考える事ができる為、意見を否定されても傷つきにくいと言われる)よって私達は意見を否定するのも、相手が自分が断った事によって傷つくのではないか、と思って本音を言う事に慎重になるのではないでしょうか。

私が通訳として働いていた時に、中国人とイスラエル人のエンジニアと一緒に働く機会がありました。中国はご存知の通り日本のように集団主義で、また高コンテクストなので、日本のように嫌だと思う事をはっきり相手に伝えません。それに対してイスラエルははっきりとモノを言う文化。この二人がそりが合わなかったので大変でした。イスラエル人が主に装置の操作をしていて、中国人はそのサポートだったのですが、イスラエル人が中国人の気に入らない事をするたびに、なんと、私にとばっちりが!中国人エンジニアが私に、「彼にこれをするなと言ってくれ!」とか「彼にこうこう伝えろ」とか言ってきて通訳の私が調停役みたいな事をさせられ、ほとほと疲れました。

また別件では、アメリカ人のエンジニアのやっている事が気に入らない日本のお客さんが、エンジニアに気に入らない事を直接言わず、彼の上司にどうにかするよう苦情メールを出したと言う事がありました。毎日会っているにもかかわらず、そして本人の目の前ではにこやかにしていながら裏で苦情を、それも彼の上司に言ったということでエンジニアは「なんで直接自分に言ってくれないんだ!」とカンカン。大問題になったことがありました。エンジニアにとって、苦情があるのにそれを本人に言わず、何もなかったようにしながら裏で別の事を言っているというのは裏表があって信用ならないと映ったようです。

このように相手の事を一見気遣って本音を言わない事が、信用問題となる事は異文化間ビジネスは多々ある事なので要注意ですね。それではまた次回!






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