Money


みなさん、ご無沙汰しております。年始から何ですが、今回は日本とアメリカのお金の観念の違いの話をしたいと思います。もちろん皆に当てはまるわけではありませんが、あくまでも私の理解の範囲で!

お金に関して、日本人は「無ければ節約する」、と考えるのに対し、アメリカ人は「無ければ稼ぐ」、と考える傾向多い気がします。これは、日本では大半の人が就職したらずっと同じ会社で働くため、収入が上がりようがないので節約する(支出を減らす)、という思考回路になるのに対し、アメリカでは、もっと良い給料の働き口があれば転職が可能。よってお金が少ない時はもっと儲ける(収入を増やす)方法を考える、という思考回路になるのではないかと思われます。

また、アメリカは、ホフステードの異文化論で言うところの「短期未来志向」の為、今が良ければいい(今使ってしまって将来の為に貯金しない)、また、今欲しい物は我慢しないでクレジットカードで払ってしまい、その支払いはとりあえず後で考える、という思考回路から、「貯金が無く、借金が多い」のではないかと思われます。貯金が無いというのはこのように思考回路の違いが大きく作用しているかもしれませんが、借金が多いというのは実は使うからだけではありません。この借金の内訳は実は学生ローンだったりするからです。

一般的にアメリカ人は学生ローンがある人が多いですが、アメリカで公立大学に行った66%、私立大学に行った75%が学生ローンがあるそうです。その額平均なんと$32,731(約360万)!アメリカの大学の値段が高い事は有名ですが、どの位かと言うと、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の授業料はカリフォルニア州居住者で年間$11,502ドル(約123万)、州外からの人は$39,516ドル(約424万)だそうです。これは1年の値段なので、4年大学に行くとこの4倍ということになります。この上に生活費も足すと、卒業するまでにカリフォルニア州居住者で$135,604 (1千450万)、州外の学生は$247,660(約2千657万)の借金をする事になります。恐ろしいのは、これでもカリフォルニア州の大学の中では授業料の高さでは51番目と、まだ安いほうだということです。

そしてこの値段にはもちろん金利がつきます。国と州が出している大学生への学資援助にFree Application for Federal Student Aid (FAFSA)というものがありますが、国が出していても大学生の学生ローンは4.529%, 大学院生の学生ローンは6.079%の金利です。例えば、私が行った大学院は授業料が2年で約$60,000(約660万円)だったのですが、これをFAFSAで30年返済として借りると、月々$360(約39,600円)で、最終的に支払う金額は借りた分の2倍以上の$129,503(約1,400万円)を支払う事になってしまいます。

もっと恐ろしいのは、この学生ローンの金利が急に変わる事があるという事実です。知り合いがある日届いた封筒を開けてみると、学生ローンを出してくれた会社(これはFAFSAではなかったと思いますが)が他の会社に買収され、急にローンの金利が6%から9%に跳ね上がったということでした。そしてそれは突然、何の予告も無く上げられ、借りてる方はどうにもできないというのです。こんな恐ろしい事があるでしょうか??

日本の親は子供の学費を出してあげる事が多いですが、アメリカの親は特に子供の大学費用を出さない人が多い為、学生は就学している間もバイトを2つ掛け持ちしながら、などざらにいます。(学費はローンで借りれても生活費も必要な為)そんなわけで去年の1月にはなんと、大学生でホームレスになる人が続出しているとニュースになりました。つまり、授業料と家賃が高い為、家に住めず、車に寝泊まりながら大学に通う学生が増えているのだそうです。実際昨年行われた66校、43,000人を対象にしたアンケートでは学生の10人に1人がホームレスという結果がでたそうです。
では、卒業してからはどうでしょうか?卒業したからと言ってすぐに良い給料の良い職に就けるとは限りません。なのに、その学生ローンの返済は卒業した次の年から容赦なく始まります。その為、私の知り合いには、博士号を取ったものの大学では講師の仕事しかなく生計が成り立たない為、卒業した後もパートでバーテンダーをしている人とか、博士号を取ったはいいものの、学生ローンの支払いが定年退職するまで毎月$600(約6万4千円)あるなどと聞きます。そうなると、ほぼ一生学生ローンに苦しむ事になりますね。

私も大学院に行く際に、貯金を使うかローンを組むか悩んだのですが、結果的に貯金で払いました。つまり、貯金が無くなっても借金もしない事を選んだのです。よくよく計算すると、学生ローンを組んだ為に最終的に借りた分より多く支払う金額の$69,503(約765万円)とは、1年の年収以上、つまり金利を銀行に支払うためだけに1年無料で働かなくてはいけない、という計算になるので、そもそも銀行の為にそれだけ多く支払うというのが馬鹿らしい、と思ったからです。でも私のように思うのはどうやらアメリカでは少数派のようです。

ローンがあっても貯金もある方が良い、と考えるのが一般的なアメリカ。借金があってちゃんと月々返している方が銀行のクレジットスコア(信用偏差値)も良くなるので、ま、いっか!という考え方です。(この信用偏差値というのは学校の偏差値のようなもので、大学に行くには偏差値が高い方が良いというのと同じで、もし銀行からお金を借りたいならスコアが高い方が良い。)私に言わせれば、これは銀行がもっとお金を貸して儲ける為の「罠」(つまり銀行からお金を借りる必要がないならスコアは気にする必要が無い)なのですが、物を買って消費するのが好きなアメリカ人はやはりお金が借りて使える、というオプションは捨てがたいようです。

がんがんお金を物に使いがんがん物を消費してがんがん稼ぐ!これが私のアメリカ人像ですが如何でしょうか?





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