Live Abroad

みなさん、如何お過ごしでしょうか?実は最近本業で無い方で色々ありまして、今までちょっとずつ努力を重ねてきた事が報われるかも?!というところに来ていて忙しくしておりました。また実現したら書きますね。

ところで、前回書いたカナちゃんの話が評判が良く、今後も海外で頑張っている人を取り上げていこうと思って周りに声掛けをしているのですが、その中で言われたのが、「あ、でもブログで取り上げてるのは女性だけだよね?」と言う声。いえいえ、そんなことはございません。以前もミラノでヘアスタイリストをしている信一さんも取り上げましたし…って、え~!今まで取り上げた男性は信一さんだけ??このブログでは主に、結婚とか駐在とかいう理由ではなく、自発的に海外に来て働いている人達をメインで取り上げているのですが、そういえば男性が全然いない!そして、周りを見回してみると、私の知り合いにもそういう男性が女性と比べると極端に少ないのです。薄々とは気づいていましたが、データ上は?と気になって、ちょっと調べてみました。

その結果、やはり海外に出ているの日本人は圧倒的に女性が多いことがわかりました。そしてその傾向は現在もっと顕著になっているようです。データを見ると、まず、留学の時点で男女差があります。女性の方が1.5倍以上海外に留学に出ていますね。
(出典:Education Career

Japanese Abroad

また別のサイトによると、「留学生や研究者、教師」として長期滞在している人は、男性よりも女性の方が多く、個人のキャリアを磨くために、女性は積極的に海外への留学や研究の機会を選んでいるが、組織の海外赴任としては少ない」、とあります。つまり、日本人男性も海外にいる人数は多いが、その多くは民間企業の駐在としてであって、自発的に海外にいるという意味では女性の方が多いということになります。(出典:nippon.com

Ratio of Japanese Abroad

では何故日本人は女性の方が男性よりも自発的に海外に出るのか。ここからは私の考察です。その前にまず、何故日本人男性はあまり海外に出てようとしないのか、ですが、これは日本に根強く残っているジェンダーの役割に関係しているのではないでしょうか。つまり、「男が(メインで)家庭を支えるべき」、という考え方。そうすると、日本人男性が家庭を支える、つまり稼ぐ為に一番有利な所にいる方が良い訳です。では日本人男性はどこで働いた方が一番稼げるか?それは母国語を使う日本です。よっぽどのレアな専門職とか、生まれつきバイリンガル、とかでなければ、母国語を使って仕事をする方が稼げます。このブログでも何度も書いていますが、日本人で生まれつきバイリンガル環境で育ったのでなければ、いつまでたっても「ネイティブ」並みの発音や語学力にはなれません。そうすると、ネイティブと同等で働けない海外で働くよりも母国語で、母国の日本で働いた方が有利ですよね。

では、それに比べて何故日本人女性が海外に出るのか、というのはいくつか理由があると思います。一つは日本での女性の地位が低い事。上記のサイト、Education Careerによると、2019年時点での男女別大学進学率は、男が51.63%なのに比べ、女は57.77%と圧倒的に女性の方が大学に進学しています。それなのにも関わらず、これを見てください。勤続年数の男女の平均年収を見ると、女性の平均年収が圧倒的に少ないのが分かると思います。40代時点で、男性の賃金の約半分ですよ?!つまり、平たく言えば、日本人女性は大学に行っても、その努力が報われない(少なくとも賃金的には)という社会構造になっているのです。(ちなみにこのサイトの日付、2021年!)(出典:CLABEL

Gender Income Difference in Japan

このように、努力しても報われない社会に生まれた日本人女性はどうするか?他の場所に行ってチャンスを探そう、と思うのは自然の成り行きではないでしょうか。(だったらもっとチャンスがある世界に出れるように、日本で大学に行かずに海外の大学に行っちゃえ!と私なら思いますが。)また、日本人男性のように、家庭の大黒柱になる!というプレッシャーが無いので好きな事ができる、とも考えられます。以前書いたあき子さんが、「何故鹿児島の女性は海外に出る人が多いのか」、という話で、鹿児島は長男、もしくは男を大切にする文化だから、女に生まれた時点で、「お前は何をしてもいい」と言う風に扱われる(つまり期待されない)。「だったら好きな事をしよう!海外に出よう!」と考えるのではないか、と言っていました。でもこれは鹿児島だけでなく日本全体でも「女性にあまり期待されない」、と言う意味では一緒なのかもしれません。(よって海外に出る女性が多くなる)

長くなりましたが、何が言いたかったかというと、このブログは海外に出ている女性のみを扱っている訳ではありません。たまたま私がそのような女性を多く知っているというだけなので、もし、読者の皆さんの中で、日本人男性で、駐在とかではなく、「自発的に海外に出て働いている、活躍している」、という方をご存じでしたら是非紹介してください。そういう方もどんどん取り上げていきたいです。よろしくお願いいたします。(ペコリ)

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